テーマ別関連資料の紹介
今東光と八尾
直木賞作家で天台宗の僧侶でもあった今東光氏は、八尾市中野(現在の西山本町)の天台院住職として、昭和26年から50年まで、およそ四半世紀を八尾で過ごしました。
昭和32年、『お吟さま』で直木賞を受賞(同年、第1回八尾市文化賞をも受賞)後、『悪名』・『こつまなんきん』・『河内風土記』など、一連の”河内もの”を立て続けに発表。その多くは映画化され、流行作家として不動の地位を築きました。
八尾を第二の故郷と呼び、その風土や人情をこよなく愛したといわれる東光氏ですが、地元の八尾では、オーバーな表現で河内・八尾のイメージを落としたとして、複雑な思いを抱く人も少なくありません。
そうした中、生誕100年にあたる平成10年には、八尾市民と市職員から成る「市民と文化を考える会」が、研究テーマに今東光を選び、冊子『今東光の横顔』を作成するなど、功罪ひっくるめた東光氏再評価への端緒を開きました。このような取組みは、郷土八尾をよりよく知る意味でも意義深いものといえるでしょう。
今東光氏は、八尾を去った2年後の昭和52年9月、79歳で亡くなりました。ゆかりの天台院境内には、八尾文化協会による「東光碑」が建てられています。
資料(書名のアイウエオ順)
書名 | 著者(編者) | 出版者(出版社) | 出版年 |
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『悪名』の世界 | 今東光を語る会 | 2001 | |
おおさか名作の泉 | 永田照海 | 浪速社 | 1985 |
お吟さま | 今東光 | 淡交社 | 1957 |
想い出の作家たち2 | 文藝春秋 | 同左 | 1994 |
含羞都市へ | 木津川計 | 神戸新聞出版センター | 1986 |
天台院小史(河内どんこう7) | 今東光 | やお文化協会 | 1977 |
今東光先生追想の記(河内どんこう31) | 熊又賢 | やお文化協会 | 1990 |
今東光と八尾(大阪春秋44) | 三上幸寿 | 大阪春秋社 | 1985 |
今東光の横顔 生誕百十年に寄せて |
今東光を語る会 | 2008 |